バラバラ遺体と美しい国2007/01/12 12:10

某氏の日記のコメントをリファインして。
なんかここ数日、バラバラ遺体事件が多いですね。昨日も茨城ですててあったとか。
http://www.asahi.com/national/update/0111/TKY200701110310.html

遺体をバラバラにする人って死体を完全に「物」として見ているんでしょうね。バラバラにしている最中に化けて出てきたら、とかは考えないんだろうなぁ。
 昔は宗教的な観念から「祟る」って恐怖があってバラバラ遺体には出来なかったと思うのですが。自分だったらそう言う概念が足を引っ張ってバラバラに南下できないと思う。と言うか、まず殺すところから出来ないんだが・・・。
 日本古来の「たたり」に関しては菅原道真がなぜ天神様として祭られたのかをよく調べると判ります。手短に言うと、左遷されて「憤死」した菅原道真の霊が京都(と御所の人々)を祟ったため、彼の怒りを静めるために神社を造って祭り、たたりを沈めたと言われています。いまじゃ、たたりも治まり立派な神様なんで、知らない人が多いかも。
 一方で「オレオレ詐欺」みたいな詐欺事件の横行は「言霊」システムの崩壊なんでしょうね。言葉に出せば総て真実になる。だから不幸なことをむやみに言葉に出さないようにする。そして良いことは常に言葉にして実現を願う(結婚式の祝詞なんて、その典型では)。だのに平気で事故や不幸を口にしているオレオレ詐欺はやっている人間にその言霊的後ろめたさの感覚がなくなっているのではないかと。
 この辺の話は作家の井沢元彦先生の著書を読むとかなり詳しく書いてあって面白いです。日本人の精神的バックボーンがどこにあって、どうして日本の社会システムが確立されているのかを考えるのに一役買います。
 少なくともバブル崩壊後、井沢先生がよく言っている「言霊」と「祟り」という日本古来の宗教的社会制約システムがバブル以降、急速に壊れている、と言うのが今の日本の現象かも。
 ああ、美しい国日本(苦笑)。
 愛国心とか教える前に、もっと別に教えることがあるような気がする。
 もしか田中芳樹先生の創竜伝にあるブラド計画が発動している?(^^;